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瓦屋根メンテナンス

【瓦屋根】3つの種類で異なるメンテナンス!劣化症状と費用を解説

瓦屋根ときくと、日本を代表する和瓦を連想しますが、実はそれ以外にもスレート瓦やモニエル瓦が存在しています。そして、それぞれに異なった特徴があり、必要なメンテナンスも違ってきます。

本記事は具体的にどんなメンテナンスが必要とされ、費用はいくらかかるのかを解説します。

そうすることで、瓦屋根を使用しておられる方が、長く愛着をもって大切にしたいとの思いを抱いていただけるように願っていますので、ぜひ最後までお読みください。

瓦屋根の3種類と特徴

瓦屋根には3種類あります。それぞれ違った特徴があり、メンテンナンス法もその特徴に応じて変わってきます。

それで、3種類の瓦屋根の特徴を知ることで、メンテナンス法に違いが生じる理由も理解していただけるでしょう。

日本瓦

和瓦は、表面の仕上げによって「釉薬瓦」と「いぶし瓦」があります。
現在は釉薬瓦が主流です。

釉薬瓦は仕上げに釉薬を塗って焼き、溶けた釉薬がガラス質で艶が生じ、美しさを醸し出しています。

釉薬瓦のガラス質のツルツルと反射する部分が、年月が経つとなくなるため、最初のキラキラした艶は減るものの品質には全く問題はなく、塗装などの必要のないメンテナンスフリーです。

しかし、瓦の他の屋根材はメンテナンスが必要です。たとえば防水シートや下地材などがあげられるでしょう。

日本瓦の特徴は、耐久性があり寿命は50年~100年長持ちします。
また防水性もあるため雨漏りしにくく、断熱性もあり夏の暑さを防ぎ、冬の寒さを遮断し、住む人は快適にすごせるメリットがあります。

しかしよく問題にされるのは瓦屋根の重さで、耐震性を疑う人も多いですが、建物の躯体を頑丈に施工することで地震にも強い屋根といえるので安心してください。

下記の記事は日本瓦について詳しく説明されています。和瓦の魅力を再発見できるでしょう。

【日本の粋】和瓦とは?種類とメンテナンス費用も解説

セメント瓦(スレート瓦)

スレート瓦はセメントと繊維を混ぜ、高温で焼き高圧で成型し、塗装を施したものです。

2006年までは、繊維の代わりにアスベストが使用されていましたが、現在のスレート瓦にはノンアスベストです。そして屋根建材では主流として人気を誇っています。

別名、コロニアルやカラーべストという呼び方もあり、馴染みのある商品名がそのまま瓦の愛称になったものです。

デザイン性のある形状やカラーバリエーションも豊富で、おしゃれな外観を楽しめる屋根材といえるでしょう。
また軽いことも利点で、加工のしやすさは工期を短くしコストも削減されることが普及率を高めた要素といえます。

しかしスレート瓦はセメントで形成されていますので、そのままだと水分を吸収してしまいます

そのため防水性を補強する必要が生じ、塗装メンテナンスが必須です。

スレート瓦については下記に詳細記事があります。参考にしてください。

スレート瓦とは?メリット・デメリット・メンテナンスと費用を解説

モニエル瓦

モニエル瓦はコンクリートと砂利でできているため、セメント瓦に比べ表面がデコボコした特徴があります。

モニエル瓦の製造は、コンクリート(セメント)を成型し、「着色スラリー層」というモニエル瓦特有の着色層を吹き付け、その後アクリル樹脂や塗装を施して仕上げています。

着色スラリー層によって、モニエル瓦は彩り豊かな瓦になり人気を博しました。

しかしモニエル瓦は、海外にあった会社が、2010年に日本から撤退したため現在では製造されていません。

また、モニエル瓦もスレート瓦と同様にセメントでできていますので、塗装が必須の屋根瓦です

モニエル瓦は、塗装が長持ちの秘訣で、耐用年数も40~50年と長く、今は生産販売はされていくても、なお現役で使われている理由といえるでしょう。

ただし、スラリー層は、メンテナンスの時に少し厄介な工程が増えてきます。

モニエル瓦とは?長持ちの秘訣は塗装!注意点と費用も解説

 

日本瓦の劣化症状とメンテナンス法と費用

日本瓦はメンテナンスフリーと言われ、瓦自体は耐久性が高い瓦です。

しかし、その他の屋根材には寿命があり、日本瓦を長持ちさせるためには、それらの屋根材のメンテナンスがどうしても必要となります。

日本瓦の劣化症状には下記の2つがあり、またそれに応じたメンテナンス法と費用を紹介したいと思います。

防水シートの劣化

瓦の下の防水シートは20~30年程度が耐用年数です。

瓦の漆喰が傷んで隙間から雨水が入ってきても、雨漏りを防ぐ最終の砦といえる大事な部分です。ですから、防水シートが劣化してバリバリに固くなり防水の機能が果たせなくなる前に交換しましょう。

ひび割れ、欠け

瓦は丈夫ですが、強風などで物が飛んできて強い衝撃が加わると欠けたり割れたりします。

よくある例として、台風で屋根に立てていたアンテナが倒れた勢いで破損することがあり、また看板などが近所から飛んできて広範囲に割れが生じる場合が考えられます。

ですから、台風の後や屋根から嫌な音がした場合には、念のために業者に点検を依頼しましょう。

メンテナンス法

上記に記述した劣化症状のメンテナンスと費用を解説します。

瓦を一部交換

瓦が強風で飛来してきた物で衝撃を受け破損した場合は、破損した枚数分だけを交換できます。

費用相場:1~5万円/枚
ただし、瓦自体の価格が変動し、屋根の形状で作業の手間が余計にかかる場合もあると、費用も変わってきます。

棟積み直し

棟積み直し工事とは、棟瓦を取り外し、再び組み直す工事のことです。

強風で飛来物の衝撃を受けた時や、地震発生の揺れなどで、棟瓦に歪みが生じズレた場合に行う修理方法です。

棟瓦の歪みやズレを放置すると、屋根全体のバランスに影響を及ぼし、屋根が欠落したり雨漏りの原因になったりします。

棟瓦は屋根の中心部分ですから、点検し修繕することは重要といえるでしょう。

費用相場:1万円~1,6万円/㎡

葺き直し

葺き直し工事とは、瓦自体に問題がなく十分耐用できる場合に、下地となる屋根材に修理や新しいものと交換する時に行われます。

つまり、今の瓦をすべて丁寧に外し、防水シートや下地板を交換し修理してから、瓦を元にもどしていくわけです。

和瓦は100年以上の寿命がありますので、その他の屋根材は先に劣化してしまうため、劣化部分だけを交換するメンテナンスの方法です。

費用相場:1万円~1,8万円/㎡

スレート瓦の劣化症状とメンテナンス法と費用

街並みでよく使われるスレート瓦

スレート瓦に起きがちな劣化症状とメンテナンス法を説明します。

劣化症状

スレート瓦の劣化症状は、大きく分類すると下記の2つに絞られます。

  • 紫外線や風雨による色あせ
    年月が経ち風雨や紫外線にさらされたスレート瓦は、塗膜が弱くなり色があせてくすんできます。
  • セメントが水分を含むことで生じる劣化
    コケの繁殖や水分を吸ったり放出したりを繰り返すことでひび割れや欠け、反りが生じますので防水が必要です。

メンテナンス法と費用

塗装

セメントでできているスレート瓦は、塗料の塗膜によって防水性が維持されています。しかし年数が経つことで塗膜が弱まり塗装が薄くなってくると、前述したようにセメントが水分を吸収してくるようになります。

ですから定期的に塗装することは、スレート瓦に防水性を与え、長持ちさせるために必須のメンテナンスといえるでしょう。

塗料のグレードによって変わってきますが、塗装は10年~15年を目途に行うことをおすすめします。

塗装前に高圧洗浄でコケや汚れを洗い流し、ひび割れなどを補修し、それから塗装していきます。

塗装に関わる費用は、約2,000~3,000円/㎡です。

一部補修

スレート瓦の数枚が割れて破損した場合に、日本瓦のように一部の破損した瓦だけを取り換えて補修します。

交換費用は、5000円~3万円/枚

カバー工法

スレート瓦の傷みや劣化が著しく塗装で補えない時、傷んだスレート屋根を覆うように、新しい屋根を全体にかぶせる工法です。

カバー工法は廃材が出ることなく、屋根が二重になるので、遮熱性や防音性が高まるメリットがあります。

費用は足場代を含めて、100万円~150万円です。

葺き替え

葺き替えとは、現在のスレート瓦をすべて取り外し、新しい屋根材に取り換えてしまう方法です。

スレート屋根が20年を超えて寿命が迎えている場合は、思い切って葺き替えを検討しましょう。

というのは、塗装や一部補修という細々としたメンテナンスを続けるより、葺き替えた方が長い目でみるとコスト面でお得だからです

さらに、既存の古いスレート瓦を取り除くため、防水シートも新しくでき、建物の内部に及んだ腐食や傷みも一挙に修理改善できますから、さらに住宅が長持ちし安心して住み続けられます。

ただし、2004年以前のスレート瓦にはアスベストが使用されていますので、該当する場合はアスベストの廃材処理費が発生します。

葺き替え費用は、70万円~200万円です。

モニエル瓦の劣化症状とメンテナンス法と費用

屋根のメンテナンス工事をしている場面

劣化症状

モニエル瓦の特徴である着色スラリー層の劣化により、色あせなどが生じます。

またスレート瓦と同じセメント(コンクリート)が主成分のため、塗装が弱ってくると水分を吸収することで、コケが繁殖し汚れが付着します。

メンテナンス法

モニエル瓦に必須メンテナンスは、やはりメインは塗装といえるでしょう。

ただし、モニエル瓦には着色スラリー層があるため、それを除去する作業が発生します。
スラリー層を残したまま上から塗装してしまうと、新しい塗料とともに剥がれ落ちてしまうからです。

ですからスラリー層は、高圧洗浄でも取り切れなかった部分は手作業で徹底して取り除くことが大切です。

費用は40万円~100万円かかります。

まとめ

瓦屋根には3種類あり、それぞれの特徴に応じたメンテナンス法があります。

日本瓦はメンテナンスフリーといわれてますが、瓦以外の部分で修理や補修が必要です。

スレート瓦とモニエル瓦は、セメントでできているが故の防水処理を施す必要があり、それが定期的で必須の塗装メンテナンスといえるでしょう。

それぞれの瓦を長持ちさせ資産価値を持たせるため、特徴にあわせたメンテナンスを行っていただけますように。

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