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瓦が雨漏りするのはなぜ?原因と修理方法について

「なんだか天井が湿ってる?」突然の雨漏り…焦りますよね。そもそも、なぜ雨漏りは起こるのでしょうか。今回は雨漏りしてしまう原因や修理方法を説明します。

雨漏りに関する「疑問」をスッキリさせましょう。

瓦が雨漏りしてしまう原因

雨漏りしてしまう原因はさまざまですが、今回は「瓦の破損・ズレ・ルーフィングの劣化」の3つに絞って詳しく説明していきます。では早速、雨漏りする原因を見ていきましょう。

瓦が破損してしまったから

瓦が浮いたり割れたり、破損すると雨漏りの原因になってしまいます。瓦が破損してしまう主な原因は、以下の2つです。

  • 台風や強風によって物が飛んできてぶつかった
  • 地震による揺れ

瓦が破損する原因は、台風や強風などの「外的要因」によるものがほとんどです。台風や強風のあとは雨漏りに注意してください。また、地震の揺れによって瓦が落下して、雨漏りしてしまうケースも見られます。古民家では家の倒壊を防ぐために、わざと瓦が落ちやすく施工されていることがあるので、とくに注意が必要です。

瓦のズレ

経年劣化や地震によって起こる、瓦のズレ。瓦のズレも、場合によっては雨漏りの原因になってしまいます。瓦がズレたからといって、すぐに雨漏りしてしまうわけではありません。

瓦の野地板の間には、「ルーフィング」と呼ばれる防水シートが設置されています。瓦がズレてしまってもルーフィングが雨水の侵入を防ぐため、すぐには雨漏りしません。

しかし、このルーフィングが野ざらしになってしまうと、雨風にさらされて次第に劣化してしまいます。劣化によってシートが破れてしまうと、そこから雨水が侵入して雨漏りしてしまうのです。瓦のズレはすぐには雨漏りに繋がるわけではありませんが、早めに修理依頼をしましょう。

ルーフィング(防水シート)の劣化

先ほど紹介したルーフィング(防水シート)が劣化してしまうと、雨漏りに繋がります。ルーフィングは、アスファルトを紙板に染み込ませた「アスファルト性」のものと、ゴム樹脂でできている「樹脂性」の2種類が主流です。

それぞれの耐用年数がはアスファルトが「約20年」、樹脂性のものが「約15年」。そのため、ルーフィングよりも耐用年数の長い瓦屋根の場合、屋根を一度解体してルーフィングを交換(葺き直し)をしなければなりません。

耐用年数を過ぎてもメンテナンスを行わないと、劣化が進み、硬くなった輪ゴムのようにポロポロになります。そうなるとシートに隙間ができて、そこから雨漏りしてしまうのです。

雨漏りしたときの修理方法について

ここまでは、雨漏りしてしまう原因を3つ紹介しました。では、実際に雨漏りしてしまったとき、どのように修理するのでしょうか。ここでは、雨漏りしたときの修理方法についてお話しします。

瓦を補修または交換する

瓦が破損したりヒビ割れてしまっている場合には、瓦の補修、または交換が必要です。破損したものだけを交換する修理と、瓦をすべて交換する「葺き替え」のどちらかになります。

瓦を設置してから年数が経っている場合は、葺き替えのほうが安心です。年数があまり経っていないのなら、破損している部分だけを交換しましょう。瓦1枚からでも修理を受け付けている業者もあるので、少しの破損でも放置せずに修理依頼をしてください。

コーキング剤で補修する

瓦がヒビ割れて雨漏りしている場合、「応急処置」としてコーキングを行うことができます。しかし、コーキングには以下のような注意点があります。

  • 対応できるのは軽度のヒビ割れのみ
  • 瓦の隙間は埋めない
  • コーキング剤を付けすぎない
  • 雨の日には行わない

まず、コーキングで対応できるのは「軽度」のヒビ割れのみです。大きく破損している場合や、複数箇所から雨漏りがみられるときには、必ず専門業者に依頼してください。

次に注意することが「瓦の隙間を埋めないこと」です。瓦屋根は水はけを考えて、隙間ができるように設置されています。そのため、隙間を埋めてしまうと水が流れなくなり、雨漏りがかえって悪化してしまうことも。また、瓦を全面コーキングしてしまうと風通しが悪くなり、下地の劣化が進んでしまいます。

「コーキング剤をたくさん付けておけば安心だろう」と思うかもしれませんが、コーキング剤の付けすぎにも注意が必要です。瓦にコーキング剤が付きすぎているとリサイクル処分ができなくなり、処分費用が高額になってしまいます。

加えて、葺き替え時にも剥がしにくくなったり雨漏り修理がしにくくなったりなど、メンテナンス時に支障をきたすことも。

自分でコーキングする際には、ヒビ割れた瓦の表面のみを補修してください。また、雨の日の補修も避けましょう。コーキング剤は一日程度の乾燥期間が必要なので、雨の日に施工するとコーキング剤が剥がれやすくなってしまいます。

自分でコーキング補修をすれば費用を抑えることはできますが、あくまでも「応急処置」。注意点やデメリットも多数ある作業です。悩んだときには、早めに専門業者に修理依頼をしましょう。

ルーフィング(防水シート)を交換する

ルーフィングが劣化して雨漏りしている場合には、シートごと交換しなければなりません。ルーフィングは瓦と野地板の間に設置されているため、交換するためには一度瓦を外す必要があります。

交換の際には、シートの重ね張りも可能です。ルーフィングの耐久性を上げたい方は、重ね張りも検討してみてください。

雨漏りの原因によっては火災保険が適用されることも

台風や強風、地震などの自然災害による雨漏りは、「火災保険」が適用されることがあります。保険が適用されると瓦の修理代金が補償され、保険割合によっては「自己負担なし」で修理が可能です。

台風や強風は「風災」、地震の場合は「地震保険」が適用されます。

台風や強風などの「風災」の場合は火災保険にもともと付属されていることが多いので、適用対象となることが多いです。しかし、地震保険は、火災保険の「特約」として加入するので、加入していない方もいらっしゃいます。

「なにが付属されているかわからない」という方は、保険証券を見て保険の補償対象を確認してみてくださいね。火災保険に関する詳しい記事はこちらの記事もご覧ください。

まとめ

今回は瓦が雨漏りしてしまう原因や、対処法についてお話ししました、雨漏りを放置しておくと天井や家の基礎が腐食してしまうので、早急な対応が必要です。

自分で一時的な補修を行うこともできますが、専門業者に依頼するほうが確実です。雨漏りの原因によっては火災保険が適用されることもあります。この機会に火災保険の加入状況を見直してみてくださいね。

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