瓦屋根BLOG

瓦・屋根に関するお役立ち情報を配信しています。

  1. HOME
  2. ブログ
  3. 屋根の基礎知識
  4. 屋根の葺き替えとは?注意点や費用について解説

屋根の葺き替えとは?注意点や費用について解説

屋根の状態が傷んできたときや、雨漏りしてしまったときには補修や屋根の張り替えが必要です。屋根のリフォームには「葺き替え・葺き直し・葺き重ね(カバー工法)」の3種類が挙げられます。

そのなかでも今回は「葺き替え」に着目し、「葺き直し・葺き重ね(カバー工法)」との違いや葺き替え時期、費用相場について説明していきます。家を長持ちさせるためにも屋根のメンテナンスは大切です。最後まで目を通してみてくださいね。

屋根の葺き替えとは?

屋根の葺き替え(ふきかえ)とは、既存の屋根から新しい屋根に張り替える工事のことです。屋根の表部分だけではなく、下地からすべて新しいものに取替える工事を行います。

必ずしも屋根全体を葺き替えるわけではなく、日当たりが強く傷みやすい南側の屋根だけを葺き替える、雨水などで傷んでいる面を葺き替えるなど、一部分の葺き替え工事も可能です。

葺き替えのメリットには、以下のようなことが挙げられます。

  • 家の寿命が伸びる
  • 耐震性が高くなる

葺き替えの一番のメリットは家の寿命が伸びることです。葺き替えが必要な状態というのは、屋根材のいたるところに欠けやヒビ割があるなど、雨漏りが心配されるような状態のときです。雨漏りしてしまうと柱や床などの木材が濡れて腐り、家にダメージを与えてしまいます。

葺き替え工事では屋根と下地の両方を新しくするので、強風や大雨などの災害時にも強くなり、雨漏りの心配もなくなります。家を守る耐久性を再び得ることによって、家の寿命も伸ばすことができるのです。

一方でこのようなデメリットも。

  • 費用が高額になる
  • 施工に時間がかかることがある

葺き替えのデメリットは費用が高額になってしまうことです。既存の屋根の撤去費用や人件費なども加算されるので、「葺き直し・重ね葺き」に比べて費用は高額になってしまいます。

また、葺き替え工事は一般的な切妻屋根であれば3、4日、入母屋のように複雑な屋根の場合も1週間程度で完成します。しかし、屋根の形状や複雑さによっては2週間かかることも。工期が屋根の形状によっては2週間程度かかってしまう可能性があることもデメリットだと言えるでしょう。

では、葺き替えと「葺き直し・重ね葺き」の工事は何が違うのでしょうか?ここからは、「葺き直し・重ね葺き」の工事内容と葺き替えとの違いについて説明していきます。

屋根の葺き直しとは?

屋根の葺き直し(ふきなおし)は、釘や銅線などを使って瓦が浮いたりズレたりしてしまっている部分を施工しなおす工事です。下地を補強する場合は瓦を一度取り外し、野地板の張り増しや防水紙の敷き直し、釘の打ち替えなどのメンテナンスを行います。

葺き直し工事でも一部分のみ屋根材を補充することができますが、既存の屋根材と寸法や形状が合わない場合があることがデメリットです。

葺き替えとの大きな違いは、葺き直しには瓦などの材料費がかからないことです。瓦と下地を張り替える葺き替え工事に対し、葺き直し工事は下地や釘のメンテナンスをするので屋根材が必要ありません。そのため、葺き替え工事よりも費用を抑えることができるのです。

また、葺き直しでは下地の補修後に既存の屋根材を乗せるので、家の見た目や雰囲気が変わらないこともメリットの一つです。ただし、下地の激しい劣化や瓦全体の欠け、ヒビ割れがある場合には雨漏りしてしまう可能性があるので、葺き替えリフォームが必要になります。

屋根の重ね葺き(カバー工法)とは?

重ね葺き(かさねぶき)は、既存の屋根材の上から軽量の金属屋根材を乗せるリフォームのことで「カバー工法」とも呼ばれています。葺き替えとの違いは、既存の屋根の撤去費用と撤去の手間がかからないことです。重ね葺きは、短期間で施工できることや、費用が抑えられることから近年人気を集めているリフォーム方法です。

ほかにも、騒音やチリの発生するリスクが少なく、アスベストにも対応していることもメリットに挙げられます。ですが、瓦屋根には対応していないこと。屋根材を重ねることによって重量が増し、耐震性が低下してしまう可能性があることがデメリットです。

重ね葺きは既存の屋根の上に金属屋根を乗せていく工法なので、陶器やセメントで作られた厚みのある瓦屋根には新しい屋根を固定することが難しいため、重ね葺きには適していないのです。

葺き替え時期について

葺き替え時期は、屋根材の種類や状態によっても前後します。では、屋根材の種類別におおよその葺き替え時期を見ていきましょう。

瓦屋根(粘土) 60〜80年
スレート屋根 20〜30年
ガルバリウム屋根 20〜30年
トタン屋根 10〜20年

瓦屋根の葺き替え時期は60〜80年なので、外的要因がない限りは葺き替えが必要ないことがわかります。対して、スレート屋根とガルバリウム屋根は20〜30年と瓦屋根と比べると短く、生涯住むのであれば一度はメンテナンスが必要になってくるでしょう。トタンは10〜20年と耐用年数が短いので、定期的なメンテナンスが必要なことがわかります。

また、葺き替え年数になっていない場合でも、以下のような状態であれば葺き替えが必要です。

  • 屋根のところどころが欠けている
  • 何箇所もヒビ割れしている
  • 雨漏りしている
  • 苔が生えている

屋根の欠けやヒビ割れが何箇所もある場合には雨漏りの心配があります。すでに雨漏りしている場合は、放置しておくと家にダメージを与え、家の寿命を短くしてしまうので早急な対応が必要です。

苔が生えているのは見た目の問題だと思うかもしれませんが、苔が屋根に根づいてしまうと屋根の強度が落ちてしまいます。そのため屋根に苔が根づいている場合には、葺き替えを検討してください。

屋根の葺き替えの費用相場

葺き替えをするときに気になるのが「費用」だと思います。費用相場も屋根材の種類によって変わってくるので、種類別にみていきましょう。ここでは既存の屋根材と同じものに葺き替え工事をするときの費用相場を紹介します。

瓦屋根(粘土) 50〜250万円
スレート屋根 95〜220万円
ガルバリウム屋根 160〜200万円
トタン屋根 90〜200万円

どの屋根材も90〜200万の間が費用相場だとわかります。ガルバリウム屋根だけは「160万〜」と他の屋根材よりも高額になってしまいますが、軽量で丈夫なことからリフォームでは人気の屋根材です。

屋根葺き替え工事の手順

屋根の葺き替え工事は、住宅の外装リフォームのなかでももっとも大がかりな工事です。

屋根の面積によっては、大量の瓦をはがして地面へ下ろす必要があります。

既存の屋根は、基本的に住宅の構造部分である垂木の上に野地板を貼り、さらにその上にベニヤ板と防水シートが設置されています。

葺き替え工事では、屋根材である陶器瓦と瓦を屋根に固定するための瓦桟を取り外して作業します。

1.足場を設置

高所作業のため、屋根の葺き替え工事では必ず足場を組みます。

屋根材等の撤去の際に出るホコリや粉塵を防ぐ養生シートを足場へ固定して、周囲への飛散を予防します。

2.既存の瓦屋根を撤去

既存の陶器瓦を下ろします。陶器瓦を地上まで運んでくれる昇降機(電動リフト)の設置場所についてですが、敷地に十分な広さがない場合は道路の使用許可を取り、警備員を配置する必要があります。

また、廃棄処分する既存の屋根材を仮置きする場所も必要です。下ろした瓦や瓦桟、漆喰、残土は産業廃棄物として処分します。

3.新しいベニヤ板と防水シートを設置する

既存のベニヤ板と防水シートの上に、新しいベニヤ板と防水シートを張ります。

防水シートは屋根のなかでもっとも雨の侵入を防いでくれる材料です。

できるだけ防水性能が長期間持つ製品を使用するようにしましょう。

4.新しい屋根材の取り付け

新しい屋根材を葺きます。棟板金や雪止め、雨樋を設置します。最後に足場を解体して、屋根の葺き替え工事の完了です。

瓦屋根の葺き替え工事のメリット

ここからは、瓦屋根を葺き替えするメリットとデメリットについて見ていきましょう。

メリット1.家全体の寿命が延びる

屋根を葺き替えると、住宅への水の侵入を防ぐ防水シートが新しくなります。

住宅を風雨や激しい気象条件から守る機能が向上するため、結果的に家全体の寿命を延ばせます。

メリット2.家の外観が新しくなる

屋根は外壁と同じく、住宅の外観のイメージを決める部分です。

これまでと異なる外観を楽しみたい場合は、陶器瓦ではなくスレート瓦やガルバリウム鋼板を使ってみるのもおすすめです。陶器瓦とはまた違ったカラーバリエーションや印象を楽しめます。

メリット3.耐震性を向上できる

住宅全体のバランスを考えて耐震性を向上させたい場合も、より軽量なスレートやガルバリウム鋼板を素材とした屋根材の使用を考えてみましょう。

陶器瓦と比較すると耐用年数は短くなりますが、屋根の重量は格段に軽くなります。

瓦屋根の葺き替え工事のデメリット

大がかりなリフォーム工事である瓦屋根の葺き替えには、いくつかデメリットもあります。短所についてもしっかりと納得したうえで発注しましょう。

デメリット1.費用が高い

屋根の葺き替え工事は、屋根リフォームのなかでもっとも費用が高くなります。

屋根材、防水シートなど材料費がかかるほか、既存の屋根の処分費用も必要です。

築年数が経過していてアスベストの使用リスクがある住宅の場合、さらに廃材処分費用が膨らむ可能性が高いでしょう。

デメリット2.工期が長い

屋根の葺き替え工事は、既存の屋根の撤去から新しい屋根材を葺くところまで工期が長いこともデメリットです。

屋根に関わる工事は高所作業のため、必ず足場を組みます。足場と養生シートに囲まれて過ごす期間が長いことは、あらかじめ心準備しておきましょう。

葺き替え工事の実績が多い業者は、換気の方法やエアコンを使用できるように配慮してくれます。

デメリット3.廃材やホコリが出る

瓦屋根の撤去の際には、養生シートで予防していても周囲にホコリが舞ってしまいます。

廃材やホコリをめぐって近隣とトラブルにならないよう、対策とともに工事前の挨拶がかかせません。

屋根の状態や種類によって葺き替えを検討する

屋根のリフォームには「葺き替え・葺き直し・葺き重ね(カバー工法)」の3通りの工事があります。工事方法によってメリットとデメリットも異なるので、しっかりと把握しておくことが大切です。屋根材の状態や種類に合わせたリフォーム工事を行い、家を長持ちさせましょう!

関連記事

line